「町」と「和音」。
東京はそりゃあもうM7からadd9からdimまで色鮮やかで荘厳な和音。倍音も豊か。転調もブレイクも自由自在。刺激性のある展開で飽きない。
田舎はそりゃあもうスリーコード。3音しかない。田舎だもの。しかもヌケの悪い音。1万円の安っちいギターみたいな音。
それでも「葉っぱビジネス」で有名な上勝町みたいな頑張ってる田舎はスリーコードでもかっこいい。シンプルなスリーコードで魅せるロックンロールって感じ。
そうでない田舎は昭和歌謡風にEmとAmを無限に繰り返すだけ。メロディーも単調に繰り返す。前例踏襲。決して現状は疑わない。これまでのコードとメロディーを繰り返す。
現代っぽくするには例えばEmをEm7にしたり5度の音を抜いたりするもんだとしても、そういうこともせず。ただただこれまでどおりのコードとメロディを鳴らすだけ。
そのコード進行に飽きた若者は都市へ。そりゃあ鳴りたい音楽がなってるんだもの。そりゃ行くでしょ。それを分かっておきながらこれまでどおりのコードを鳴らす田舎。
安っちいギターでも工夫次第で魂を揺さぶるカッコいい音楽は鳴らせるし、フロアはいくらでも盛り上げられるんだ。
あなたの町には、どんな音楽が鳴っている?