【長万部町出身者インタビュー】アイウェア企画・販売 佐野翔太「切磋琢磨し合える仲間を見つけること」

投稿者: remanbe

remanbe(リマンベ)は、デジタル時代の地方創生のモデルをつくりあげる、北海道長万部(おしゃまんべ)町のローカルメディアです。


この記事は、はてなブログにて2014年5月より掲載していた「リマンベのシゴト論」を加筆修正したものです。

もうすぐ卒業シーズンということで、リマンベ編集部から地元の田舎に住む中高生のみなさんに贈ります。中高生のお子さんをもつ保護者の方、長万部の学校の先生方にも、ぜひ読んでいただきたい内容となっています。

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【プロフィール】
1988年北海道生まれ。大町保育所を経て、長万部小、中学校へ進学。高校からは地元を飛び出し、北海道栄高校特進科へ進学。大学進学のため上京し、現在は業界トップクラスのアイウェア企画・販売会社に勤める。特技は陸上の長距離。小学校から始め、高校では全道大会の決勝進出、高校駅伝では全道4位を誇る。これまで走った距離は地球1周(約9万Km)を超える。

ーーー6月からは店長職への昇進を果たした佐野氏。待ち合わせ場所である新宿駅東口では、リーダー論の本を読んでいた。今回の取材場所は、新宿三丁目にある「ブルックリンパーラー」というカルチャーがごちゃ混ぜとなったカフェだ。これまでの経歴、自社製品、そして仕事に対する佐野氏の哲学について伺った。

大学進学のため上京した佐野氏。北海道から上京して驚いたことは?

ベタですけど、「都会の人」ですかね。昔、友達が看板に頭をぶつけて、血がだらだらと流れるくらいの怪我をしてしまったんですが、その場に立ち会わせた通行人は通りすぎるだけ。大学はまわりの友達が地方出身者ばかりで、東京出身がいなかっただけあって、そういうこともあって、初めて「都会」を感じました。田舎と比べたら「つながり」がないですよね。おじいさんがホタテをもってきてくれるのような「おすそわけ精神」が。ほかは、回転寿司が美味しくなかったことですね。笑。マグロとイカを食べたんですけど、衝撃でした。それと比べて、本当に北海道の寿司はおいしい。

仕事の哲学

自分がいいって思ったものじゃないと。自分が良いと思える眼鏡だけを薦めるんです。眼鏡の合わせ方なら、服装と眼鏡をみて、黒ぶちならジャケット、カーディガンなら黒斑よりかは色が明るい色とかですかね。自分は服を選んでからメガネを選びますね。メガネは20本は持ってます。似合う眼鏡の選び方なら、眉毛からあごまでの距離の3分の1が似合う、肌の色、顔の幅に合わせる、とかありますね」

ーさらりと「自分がいいと思ったものだけですよ」と言う佐野氏。ロジックに裏打ちされた美の法則がしっかり頭に叩き込まれており、これまでの勉強量が垣間見えた瞬間だった。

地元「長万部町」のことついて

遊ぶところが本当にない長万部。あったらいいと思うような遊び場は。「富野公園(富野地区にある「長万部公園」を指す)」にもっとアスレチックを増やせばいいと思います。ハンモックや、ターザンロープとかですね。ロッジがあってキャンプもできる環境なので、そういうのがあればもっと遊べますよね。自分だったら遊びたいです。

あとは、イベントを増やして、もっと人が集まるようなきっかけが必要だと思います。昔、毛がにロードレースってありましたよね?毛がにロードレースは復活してもいいじゃないかって思うんですよ。なぜかというと、地方のマラソン大会ってけっこう人が集まるんですよ。北海道でも3000人は集まります。イベントが大事だと思う。東京マラソンなんかは参加者はいっぱい集まりますし。(2013年度は3万6千人が集まった。毎日新聞http://mainichi.jp/sponichi/news/20130224spn00m050010000c.html)ホテルとか宿泊施設、観光などの興行収入だってあります。

毛がにロードレースがなくなってしまったのは寂しいですね。もし復活するとしたら、賞品は今日とれたホタテとか、地元の特産品でも全然いいと思います。「夕張メロンカップ」という事例があり、そこでは優勝したらメロン5玉もらえるんです。鵡川町では「ししゃも」がもらえたり。ほかの大会では「じゃがいも」「タマネギ」なども貰えましたね。自分がいた高校の駅伝は強かったので、アマチュアには負けませんでしたよ。賞品ハンターでした笑

町の人口の5%を占める「理科大生」について

町の人口6000人のうち、300人が理科大生。つまりは、5%もの人が理科大生なんですよ!東京が1000万とすると、50万人が理科大生。とても比率が高いですよね。ところで、理科大生ってどこから収入を得ているんでしょうか?。収入は仕送りがメインなんですかね。気になるところです。理科大生の雇用を生むとか、交流を深めて、事業などできたら活性につながるんじゃないですかね。

長万部の中・高校生へ


仕事するまでは、なんでもいいから死ぬほど頑張ってみてほしい。そして、一緒に頑張れる仲間を見つけてほしい。自分の自信につながるというか、自分は今までこんな経験をしてきて、ここまでできたんなら大丈夫って思えることでしょうか。「汗かいておけ」という感じですね。頑張ること、頑張る仲間を見つけた方がいい。

高校のときにいたんですよ、「こいつも頑張ってるから、俺も頑張ろう」と思える仲間が。卒業してからも全然会ってないし、そいつについての情報も入ってないんですけど、「きっとあいつも今頃頑張ってるんだろうな」って思えてるから、負けないぞって気持ちが湧いてきて、自分も頑張れるんです。いまの十代の子って、頑張りたいたい人が多いらしいですよ。「今の現状に満足していない」人が、統計とってら80%くらいいるらしいです。

そう、で、エリアマネージャーの上司に、こう言われたことがあります。「頑張りたいけど、頑張れる環境にない。そういう人を頑張れる環境にもってきてあげるんだ。佐野は(この店でも)ひとりで頑張ってこれたから、今度はそういう人をこっち(頑張れる環境)に連れてくる番なんだ。」自分だけが登るのではなく、そういう「頑張りたい人、登れる人」を登らせるために、自分が手を差し伸べていく必要があるんだなって。「うーん、なるほどなー」って思いました。

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