「炎上前のまんべくん」から学ぶSNSマーケティング

投稿者: remanbe

remanbe(リマンベ)は、デジタル時代の地方創生のモデルをつくりあげる、北海道長万部(おしゃまんべ)町のローカルメディアです。



 まんべくんさんと同じく長万部町出身であること、そしてまんべくんファンの姿や想いを傍から見ていたからこそ気づけた、ゆるキャラのマーケティングメソッドについて紹介したいと思います。

 

現在では「ゆるキャラ」の費用対効果について疑問視する声が多くなり、見直しを図る団体も出てきているようだが、地元アイドルなど新しい切り口による活路を見いだそうとしている方々の次のアクションのヒントとなれば幸いです。

 

 

1. 基本姿勢は「One to Oneマーケティング」

外来用語だと「?」となりがちなため、別の表現で言うと「1対1」ということ。

Twitter上で、「マジレス」を通じひとりひとりとのコミュニケーションをはかる。

さらに時事ネタや人生相談などのテーマを扱い、フォロワーとの共通項をもつことによって親近感を沸き上がらせる。

ふとしたつぶやきで笑いを誘い、心が緩んだ瞬間に「格言」を投下。

そして確実に心を掴んでいくのであろう。

 

 

2. 期待は「応えない」「越えない」

詳しくは、ゆるキャラに精通している犬山氏と杉本氏による著書『ゆるキャラ論』でも述べられているが、期待には応えず、越えないのが鉄則だ。

 

期待に「応えない」「越えない」とは?

まずは肯定表現である「期待に応える」ことについて考えてみよう。

「期待に応える」とは、期待どおり、思っていたとおりの結果となること。要求水準を満たした結果となることだ。

「期待を越える」とは、期待以上の結果、要求水準を越えた結果となることを表してる。

 

これらを否定表現に直すことで、それが答えとなる。

すなわち、「予測できない行動を起こすこと」

想定できないものは、期待を越えることがない。「非予定調和」である。

指南役様、アドバイスいただきありがとうございます。)

 

彼のステージパフォーマンスは数多くyoutubeなどのソーシャル上にアップされているが、予測できない行動を繰り返すことによって「まだソーシャル上でもアップされていないステージを、ここで体験できる!」という感情を喚起させ、そのようなハプニング性、ニュース性のある体験をリアルタイムで共有できること自体が、ファンの方々の満足につながっていると推測する。これが功を奏すことによって中毒性をもたせ、リピーターとなっていくのであろう。

 

 

3.  「おとなのつながり」を大切に

 プレスリリース等によってメディアが求めるような情報の提供担当記者たちとのリレーションをとることが何より大切である。企業間の仕事といえど、企業は組織の集団であり、組織は感情をもった人の集団である。

そのため、究極的には人と人とのコミュニケーションである以上、一緒に仕事をしたいと思っていただけるような作法が重要である。

 

原理原則は上記のとおりだが、「マスメディア」と「ネットメディア」は特性が異なるため、ややアウトプットには工夫が必要だ。広報やマーケティングに触れた事がない方でも分かるよう、ざっくりとそれぞれの面から説明していこう。

 

マスメディア

新聞…社会に関する関心が強いメディアであるため「地域活性」を軸にするとよい。北海道新聞については「密着」といって良いくらい、かなりの頻度で記事にしてもらっていた。

テレビ…イベント事業などお茶の間を和ませる活躍を見せれば取り上げていただける確率はあがるだろう。北海道のテレビ局UHBの番組『U型テレビ』での「長万部毛がにまつり特集」などは、ズバリこれに該当する。

 

ネットメディア

ネットニュースに詳しい博報堂ケトルの嶋浩一郎氏の講演にて、とても重要なことを聞いたことがある。
 

「ヤフトピと他のネットニュースは、紳介とひな壇芸人の構造」だ。

はてなダイアリーにも、同様の記事が掲載されていたので、紹介する。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Yahoo!ニュースに取り上げられるには―ひな壇ニュースサイトが目指すべき道― 大槌みらい新聞活動報告会 参加者レポートAdd Starmanamelovecall

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いかにしてネットニュースに取り上げられ、いかにして最強PV数を誇る「ヤフートピックス」に取り上げられるか、という内容だ。詳しくは上記リンクに書かれているため、そちらを参考としてほしい。

 

 

まとめ

とにかく「インバウンド」や「バズマーケティング」やら、最近では「バイラル」やらのカタカナ用語の手段をどうやって駆使しようか…なんてことは考えずに、純粋に、ただひたすらにファンの方々の顔を思い浮かべながら、「どうやったら喜んでもらい続けられるか」ということだけをシンプルに突き詰めればいい、というのが一連の考察を経て至った結論だ。

  

導き出せた解は非常に簡単だが、それを実行するのが一番難しいのだ。